京つう

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2018年07月14日

 ギルド"月の光"の最上階にある、重厚そうな扉。

 ギルド"月の光"の最上階にある、重厚そうな扉。その扉を開ければ、広い会議室内が目に入ってきた。 整然と並べられた質素な長机と椅子。中を外界と遮断する結界が張られているため扉を開けるまで分からなからなかったが、会議室には、もう多くの隊長と副隊長が姿を見せていた。「隊長っ!?」 こちらを見て、がたんと大きな音を立てて慌てて立ち上がったのは、零番隊副隊長のローザンである。「なぜ貴方様がここに……。まだ寝ていてください!」 近寄ってきた彼に外へと追い出されそうななり、サキカはフードの下で苦笑いした。 会議室に来ていた大半の者は、何事かというようにこちらを見ている。「もう大丈夫ですよ。ご心配をおかけしました」「貴方様のその『大丈夫』というお言葉だけは信用できません!」 怒ったように眉尻を吊り上げた彼。──彼の言葉に、自覚がないわけではない。返答に窮したサキカは目を泳がせる。「……総帝」 聞きなれた低い声に振り返れば、案の定、紅いマントを身に纏った親友の姿があった。「はい?」「とぼけなさっても無駄です。どうして誰も貴方様を起こしに参らなかったのかお判りでしょう」 やはり、ガイアが原因であったらしかった。.  

Posted by Curryson  at 19:23Comments(0)

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