2023年12月24日三津は頬を膨らませて反省
三津は頬を膨らませて反省の色を見せない笑顔をじとっと見上げた。
「だって人に教えるの苦手なんですもん。
ほら私末っ子だから人の面倒見るのは得意じゃないんです。」
そう言って笑顔を見せる総司に悪びれた様子はない。
「沖田さんらしい理由やけど,それじゃあ兄とは認められません!」
やっぱり私の方が大人ねと笑って総司の一歩前に出た。http://jennifer92.livedoor.blog/archives/34366072.html https://freelance1.hatenablog.com/entry/2023/12/20/165244 https://travelerbb2017.zohosites.com/
「年齢は追い越せないでしょう?」
総司は呆れたような笑みを浮かべ,すぐに三津の左側に並んだ。
何にも遮るものがない道に二人の笑い声が響いていた。「ここが原田さんたちの遊び場です。」
総司に案内され,立派な門から賑やかな歓楽街を覗き込んだ。
禿に手を引かれ門の中に吸い込まれて行く男が何人も三津たちの横を通る。
三津は自分よりも小さいのに着飾ってしっかりと役目を果たす禿に釘付けだった。
そして自分よりも大人の世界を知ってるのだなと苦笑い。
「そんなに珍しいですか?でもあんまりじろじろ見るもんじゃないですよ。」
下手したら芹沢たちが居るかもと,食い入るように見ていた三津を連れて引き返す事にした。
三津は自分は本当に狭い世界に閉じこもってたんだと知り,新たに発見した世界に一人感激していた。
「沖田さんもお気に入りの人があそこに居てたりするん?」
「私はああ言う所は好きじゃありませんよ。それに…。」
総司はじっと三津を見て,言いかけた言葉を飲み込んだ。
「それに?何?」
途中で言うのを止められると物凄く歯痒い。
三津は早く言ってと目で訴えた。
「何だっけ?さっ,行きましょう!」
わざとらしく首を傾げて歩く足を早めた。
「何それ!教えてよ!」
『お気に入りの人は今,目の前にいます。
…なぁんて,言える訳ないでしょ。』
教えてくれと駄々をこねる三津を愛おしそうに見つめて,“内緒”と唇を動かした。
屯所に戻ると,土方が待ち構えていた。
「戻ったか。茶を持って来い。」
土方は用件だけ告げると踵を返した。
「休みくれるって言ったの土方さんやのに。」
それを言うだけの為に待ってたのか。
そんな訳は無いだろうけど,それなら自分で淹れた方が早いと誰か教えてあげて欲しい。
三津は腑に落ちない顔をしながらも台所へ向かった。
取り残された総司は土方の後をついて行った。
「今日三津さんは非番になったの知ってます?」
総司はにやにやと笑いながら土方の前に回り込んだ。
「そうだったか,そりゃ初耳だ。」
土方は適当にあしらって部屋に入ると,言うまでもなく総司も転がり込んだ。
「初耳でしたか。じゃあ教えてあげますね,三津さん今日は非番なんです。」
自分の部屋のようにごろりと寝転んで大きな欠伸をした。
「勝手に寛いでんじゃねぇ。それに黙ってあいつを連れ出しやがって。芹沢に見つかったらどうする。」
土方は舌打ちをして読みかけの本に目を落とした。本の内容は全く頭に入って来ないが,真剣に読みふけるふりをする。
そうでもしないと総司のにやにやした顔が嫌でも目に入る。
「本当は三津さんが芹沢さんに見つかってないか,捕まったんじゃないかって心配だったんでしょう?」
お茶なんかどうでも良かったに違いない。
三津が無事に帰って来るのを待ち構えていたんだ。
「それを三津さんが知ったらどんな顔をしますかねぇ。」
「てめぇ芹沢に遭遇したらどうするつもりだったんだ。」
笑い事じゃねぇぞと一瞥するも,総司は顔色一つ変えない。
大した自信だ。
どうするつもりだったか聞かせてもらおうかと総司と向き合う。
「ちゃんと説明するつもりでしたよ。
こちらは土方さんのお妾さんですって。」
茶目っ気たっぷりに笑う総司に土方の顔は引きつった。
「ふざけんじゃねぇ!
俺の趣味が疑われるじゃねぇか!」
「だって人に教えるの苦手なんですもん。
ほら私末っ子だから人の面倒見るのは得意じゃないんです。」
そう言って笑顔を見せる総司に悪びれた様子はない。
「沖田さんらしい理由やけど,それじゃあ兄とは認められません!」
やっぱり私の方が大人ねと笑って総司の一歩前に出た。http://jennifer92.livedoor.blog/archives/34366072.html https://freelance1.hatenablog.com/entry/2023/12/20/165244 https://travelerbb2017.zohosites.com/
「年齢は追い越せないでしょう?」
総司は呆れたような笑みを浮かべ,すぐに三津の左側に並んだ。
何にも遮るものがない道に二人の笑い声が響いていた。「ここが原田さんたちの遊び場です。」
総司に案内され,立派な門から賑やかな歓楽街を覗き込んだ。
禿に手を引かれ門の中に吸い込まれて行く男が何人も三津たちの横を通る。
三津は自分よりも小さいのに着飾ってしっかりと役目を果たす禿に釘付けだった。
そして自分よりも大人の世界を知ってるのだなと苦笑い。
「そんなに珍しいですか?でもあんまりじろじろ見るもんじゃないですよ。」
下手したら芹沢たちが居るかもと,食い入るように見ていた三津を連れて引き返す事にした。
三津は自分は本当に狭い世界に閉じこもってたんだと知り,新たに発見した世界に一人感激していた。
「沖田さんもお気に入りの人があそこに居てたりするん?」
「私はああ言う所は好きじゃありませんよ。それに…。」
総司はじっと三津を見て,言いかけた言葉を飲み込んだ。
「それに?何?」
途中で言うのを止められると物凄く歯痒い。
三津は早く言ってと目で訴えた。
「何だっけ?さっ,行きましょう!」
わざとらしく首を傾げて歩く足を早めた。
「何それ!教えてよ!」
『お気に入りの人は今,目の前にいます。
…なぁんて,言える訳ないでしょ。』
教えてくれと駄々をこねる三津を愛おしそうに見つめて,“内緒”と唇を動かした。
屯所に戻ると,土方が待ち構えていた。
「戻ったか。茶を持って来い。」
土方は用件だけ告げると踵を返した。
「休みくれるって言ったの土方さんやのに。」
それを言うだけの為に待ってたのか。
そんな訳は無いだろうけど,それなら自分で淹れた方が早いと誰か教えてあげて欲しい。
三津は腑に落ちない顔をしながらも台所へ向かった。
取り残された総司は土方の後をついて行った。
「今日三津さんは非番になったの知ってます?」
総司はにやにやと笑いながら土方の前に回り込んだ。
「そうだったか,そりゃ初耳だ。」
土方は適当にあしらって部屋に入ると,言うまでもなく総司も転がり込んだ。
「初耳でしたか。じゃあ教えてあげますね,三津さん今日は非番なんです。」
自分の部屋のようにごろりと寝転んで大きな欠伸をした。
「勝手に寛いでんじゃねぇ。それに黙ってあいつを連れ出しやがって。芹沢に見つかったらどうする。」
土方は舌打ちをして読みかけの本に目を落とした。本の内容は全く頭に入って来ないが,真剣に読みふけるふりをする。
そうでもしないと総司のにやにやした顔が嫌でも目に入る。
「本当は三津さんが芹沢さんに見つかってないか,捕まったんじゃないかって心配だったんでしょう?」
お茶なんかどうでも良かったに違いない。
三津が無事に帰って来るのを待ち構えていたんだ。
「それを三津さんが知ったらどんな顔をしますかねぇ。」
「てめぇ芹沢に遭遇したらどうするつもりだったんだ。」
笑い事じゃねぇぞと一瞥するも,総司は顔色一つ変えない。
大した自信だ。
どうするつもりだったか聞かせてもらおうかと総司と向き合う。
「ちゃんと説明するつもりでしたよ。
こちらは土方さんのお妾さんですって。」
茶目っ気たっぷりに笑う総司に土方の顔は引きつった。
「ふざけんじゃねぇ!
俺の趣味が疑われるじゃねぇか!」
Posted by Curryson
at 17:52
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