2024年03月11日『小五郎さんまさかサヤにちょっかい出
『小五郎さんまさかサヤにちょっかい出した事あるんちゃう?だからサヤさん色々気付くし分かるんやない?』
変に鼓動が早くなり脂汗が滲んでくる。
「あ,言っときますけど同じような経験はないですからね?最近の桂様の行動と三津さんの表情で何となく分かるだけですからね?」
『心内まで読まれた!』
その笑顔の奥で何が見えてるというのか。
「サヤさんここで働く為に何か特別な訓練受けました?」
私だって側で見てるけど全く分かりませんとアヤメが真顔でサヤを見つめた。
「別に何も受けてへんわ。こう言う仕事やから周りに気を配ってたら自然と分かるようになっただけ。
桂様はここ最近……三津さんに出会ってからやろか?よく感情が顔に出るようになりはったからより分かり易くなったわ。」
サヤは弱味を握ったみたいで楽しいのと笑みを深めるが二人はその笑顔に少しだけ恐怖を感じて身震いした。
「それで何があったんです?」 https://note.com/carinacyril786/n/n676f86276111?sub_rt=share_pb https://community.joomla.org/events/my-events/san-jinsan-youshiina-a.html https://carinacyril786.livedoor.blog/archives/2262826.html
サヤの笑みがこんなにどす黒く見えたことがあっただろうか。
まさかこの場でまたも辱めを受ける羽目になるとは。
「……私はいい玩具のようで。」
思い出すだけでも顔から火が出る。ここは当たり障りなく言葉を濁した。
桂が膝に乗っけて朝餉をあーんしようとしたなんて口が裂けても言えない。言いたくない。
「いいなぁ。惚気ですね。三津さんそれは惚気です。」
アヤメは私なんてと溜め息をついた。三津はぎくりと肩を揺らした。
『言われへん……。入江さんが私の都合のいい人になりたいって言ってるなんて……。』
またもや脂汗が滲んでくる。
「入江さんは飄々としてはるから私にもよく分かりませんね。」
ぎこちない笑みで誤魔化そうとした。サヤの笑顔は怖くて到底見れない。絶対に見透かされるに違いない。
「確かに入江さんだけ読めない所ありますねぇ。」
サヤがうーんと考える仕草をしたから二人はえっと声を上げた。
「サヤさんでも読めないって私らには理解出来ないやないですか。アヤメさんとんでもない人好きになりましたね。」
「そのお言葉三津さんにそっくりそのままお返しします!桂様もとんでもない人ですからね!」
それには何の反論も出来ずにアヤメに向かってげっそりした笑みを投げかけた。
そんな二人を見ていたサヤが何かを思いついた顔をした。「アヤメ折角やから入江さんを花見に誘ってみたら?」
「あっそれいい考えですね。二人でお花見しはったらいい。」
三津もぽんと手を打って名案だと乗っかった。もしこれで入江がアヤメに靡いてくれるなら悩みの種も消えてくれて一石二鳥だ。
しかしアヤメは無理無理と涙目で首を横に振った。
「粗相して嫌われるくらいなら今のままの方が私はいいです。」
「別に想いを告げろなんて言うてへんやん。二人で出掛けたら?ってだけの話やで?」
サヤに言われてアヤメは目を泳がせた。
「か……会話がもたへんから無理です……。見てるだけでいいです……。」
顔を真っ赤にしながらそう言うと気まずそうに俯いた。
「じゃあみんなで行きます?お花見。」
三津の提案にサヤの唇が弧を描く。
「そうですね。それでそれとなく二人が近くになるようにしたら。」
「うんうん,徐々に慣れていけばいいと思います。」
「では三津さん乃美様と桂様にお花見したいとお願いしてみてもらえます?三津さんにお願いされたら二人は駄目とは言いませんからね。」
いつもお淑やかに見えるサヤの笑みが今日は何だか悪い女に見えるなと三津は思う。
「久坂さん達には私からお時間いただけないか聞いてみますね。いいやろ?アヤメ。」
天女のような笑みで圧をかけた。元々アヤメはサヤには逆らえない。標的にされた子兎はぷるぷる震えながら頷くしかなかった。
「……と言う訳でアヤメの為にみんなでお花見がしたいのでお時間いただけないかと。」
サヤは久坂と吉田だけをこっそり呼び出して詳細を話した。
「なるほどね。三津からお花見するって言葉を引き出しただけでもサヤさんは凄いよ。
九一は面倒くさがるからここはサヤさんとアヤメさんがお花見の話を取り付けた事にしておこう。」
吉田は何の問題もないと了承した。
「まぁアヤメさんも一緒に居るだけでいいって言ってるんだし九一も嫌がらんだろ。それで桂さんには?」
久坂の問にサヤは極上の笑顔を見せた。
「今三津さんがおねだりに行ってます。」
それなら絶対に却下されないなと二人は思った。
三津にお花見しようと言わせ,それを遂行する為の手の回し方,サヤの抜かりなさにつくづく敵に回したくないなぁとも思った。
変に鼓動が早くなり脂汗が滲んでくる。
「あ,言っときますけど同じような経験はないですからね?最近の桂様の行動と三津さんの表情で何となく分かるだけですからね?」
『心内まで読まれた!』
その笑顔の奥で何が見えてるというのか。
「サヤさんここで働く為に何か特別な訓練受けました?」
私だって側で見てるけど全く分かりませんとアヤメが真顔でサヤを見つめた。
「別に何も受けてへんわ。こう言う仕事やから周りに気を配ってたら自然と分かるようになっただけ。
桂様はここ最近……三津さんに出会ってからやろか?よく感情が顔に出るようになりはったからより分かり易くなったわ。」
サヤは弱味を握ったみたいで楽しいのと笑みを深めるが二人はその笑顔に少しだけ恐怖を感じて身震いした。
「それで何があったんです?」 https://note.com/carinacyril786/n/n676f86276111?sub_rt=share_pb https://community.joomla.org/events/my-events/san-jinsan-youshiina-a.html https://carinacyril786.livedoor.blog/archives/2262826.html
サヤの笑みがこんなにどす黒く見えたことがあっただろうか。
まさかこの場でまたも辱めを受ける羽目になるとは。
「……私はいい玩具のようで。」
思い出すだけでも顔から火が出る。ここは当たり障りなく言葉を濁した。
桂が膝に乗っけて朝餉をあーんしようとしたなんて口が裂けても言えない。言いたくない。
「いいなぁ。惚気ですね。三津さんそれは惚気です。」
アヤメは私なんてと溜め息をついた。三津はぎくりと肩を揺らした。
『言われへん……。入江さんが私の都合のいい人になりたいって言ってるなんて……。』
またもや脂汗が滲んでくる。
「入江さんは飄々としてはるから私にもよく分かりませんね。」
ぎこちない笑みで誤魔化そうとした。サヤの笑顔は怖くて到底見れない。絶対に見透かされるに違いない。
「確かに入江さんだけ読めない所ありますねぇ。」
サヤがうーんと考える仕草をしたから二人はえっと声を上げた。
「サヤさんでも読めないって私らには理解出来ないやないですか。アヤメさんとんでもない人好きになりましたね。」
「そのお言葉三津さんにそっくりそのままお返しします!桂様もとんでもない人ですからね!」
それには何の反論も出来ずにアヤメに向かってげっそりした笑みを投げかけた。
そんな二人を見ていたサヤが何かを思いついた顔をした。「アヤメ折角やから入江さんを花見に誘ってみたら?」
「あっそれいい考えですね。二人でお花見しはったらいい。」
三津もぽんと手を打って名案だと乗っかった。もしこれで入江がアヤメに靡いてくれるなら悩みの種も消えてくれて一石二鳥だ。
しかしアヤメは無理無理と涙目で首を横に振った。
「粗相して嫌われるくらいなら今のままの方が私はいいです。」
「別に想いを告げろなんて言うてへんやん。二人で出掛けたら?ってだけの話やで?」
サヤに言われてアヤメは目を泳がせた。
「か……会話がもたへんから無理です……。見てるだけでいいです……。」
顔を真っ赤にしながらそう言うと気まずそうに俯いた。
「じゃあみんなで行きます?お花見。」
三津の提案にサヤの唇が弧を描く。
「そうですね。それでそれとなく二人が近くになるようにしたら。」
「うんうん,徐々に慣れていけばいいと思います。」
「では三津さん乃美様と桂様にお花見したいとお願いしてみてもらえます?三津さんにお願いされたら二人は駄目とは言いませんからね。」
いつもお淑やかに見えるサヤの笑みが今日は何だか悪い女に見えるなと三津は思う。
「久坂さん達には私からお時間いただけないか聞いてみますね。いいやろ?アヤメ。」
天女のような笑みで圧をかけた。元々アヤメはサヤには逆らえない。標的にされた子兎はぷるぷる震えながら頷くしかなかった。
「……と言う訳でアヤメの為にみんなでお花見がしたいのでお時間いただけないかと。」
サヤは久坂と吉田だけをこっそり呼び出して詳細を話した。
「なるほどね。三津からお花見するって言葉を引き出しただけでもサヤさんは凄いよ。
九一は面倒くさがるからここはサヤさんとアヤメさんがお花見の話を取り付けた事にしておこう。」
吉田は何の問題もないと了承した。
「まぁアヤメさんも一緒に居るだけでいいって言ってるんだし九一も嫌がらんだろ。それで桂さんには?」
久坂の問にサヤは極上の笑顔を見せた。
「今三津さんがおねだりに行ってます。」
それなら絶対に却下されないなと二人は思った。
三津にお花見しようと言わせ,それを遂行する為の手の回し方,サヤの抜かりなさにつくづく敵に回したくないなぁとも思った。
Posted by Curryson
at 17:52
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