2024年05月08日5月8日の記事
「何故泣かすような事を言う……。」
「また泣いてるの?私の泣き虫が小五郎さんにうつった?」
自分も甘味屋に居た頃や,新選組に身を置いていた時も泣き虫だったもんなぁと懐かしく思う。
「君達の愛が綺麗すぎるから。」
「なんですかそれ。」
愛が綺麗だなんて初めて聞いたと三津は笑う。でも桂は真剣に美しいんだと訴えた。https://community.joomla.org/events/my-events/san-jinha-xiang-shounishitetara-yu-jini-shi-jiangaka.html https://mathewanderson.livedoor.blog/archives/2774962.html
http://mathewanderson.zohosites.com/
「互いを思い遣る気持ちが,元々の心が綺麗だと言う事だ。私が汚れ過ぎてるのもあるから余計に胸が痛いよ……。」
桂の脳裏には去り際に“怒らんでやってくれ”と言い残した入江の表情が浮かんでいた。
「玄関であんなんされると流石に困る。他の隊士も気ぃ遣うでしょう。」
「分かっとるわ。ちょっと悪ふざけが過ぎただけや。もうやらんっちゃ。」
入江はお前には説経されたくないと伊藤を一睨みしてからそっぽを向いた。
「結局三津さんとはどうなってるんです?」
「それは私らだけが理解出来る関係や。」
珍しく入江の機嫌が悪い。だからと言って自分が機嫌を取る必要もなく,普段話せない本音でもぶつけようかと思った。
「まぁそりゃそうですけど。策士が策に溺れてるんですか?
藩邸でもちょくちょく隠れて三津さんにちょっかい出しといて本気になったらなす術無しですか。」
すると入江に横目で睨まれた。
『図星か。』
こんなに分かりやすい入江も珍しく,伊藤は面白くなっていた。塾生の頃から飄々として久坂や高杉達とはまた違った感性を持つ男が,こんなにも分かりやすく人間らしくあるのが新鮮で面白い。
「一応木戸さんの密偵してましたから,ある程度は知ってますよ。」
「……別に知られて困る事はしちょらんし。あれはあれで楽しかったからまたやっとるだけやし。」
「あぁなるほどね。その時の楽しさ思い出して寂しさ紛らわしてると。」
そう言えば更に眼光の鋭さが増した。これも図星らしい。
「別に手ぇ出したらいいやないですか。木戸さんも認めとるんやし。」
「それは出来ん……。」
『今の私はあの時の稔麿と同じやな。あの時は小馬鹿にしちょったけど,正攻法やないと三津が傷付くのを稔麿は気にしとったんやな……。』
深い溜息をつく自分を伊藤が信じられないと言った目で見てくるから思わず舌打ちをした。
「好きな人が傷付くんは見たくないやろ?……あぁ,お前はうちのすみを傷付けて捨てとるから何とも思わんか。」
「待って,今その話は狡い。」
思わぬ飛び火に伊藤は急に焦り始めた。
「狡くない。私が三津に手を出せん理由を明確に説明しとるだけや。私は三津を傷付けたくない。
体だけで満たされる間柄と思わせたくない。妻にしたいのは三津だけやと言うのを示したい。」
「ほっ本当に生涯独りのまま三津さんの傍に居るつもりですかっ!?」
「当たり前や。その為に死に物狂いで帰って来た。……まぁ傍から見りゃあ死に損なっての方が正しいんやろうけどな。」
すると伊藤は焦っていた態度を急変させて姿勢を正した。
「死に物狂いで合ってるでしょう。久坂さんが生かそうとしたんでしょ?だったら死に損ないではない。生きる為に戻って来たのだから間違ってない。
それにしても入江さんにここまで言わせる三津さん怖っ!どんだけ影響力持ってるんですか。」
伊藤が真剣な目で生きて帰って来た事を肯定してくれたのを驚いた矢先,三津が怖いと身を震わせるのを見て入江は笑った。お前こそ充分影響を受けてるだろうと声を上げて笑った。
「本当に……今となっちゃあ木戸さんが三津の存在をひた隠しにしたのがすんごい分かる。」
「歩く問題児ですしね。」
「まぁな。」
常に問題のど真ん中に居る三津を二人で喉を鳴らして笑った。
「でも凄いのは間違いないです。」
「そうやな。晋作に頭突きしよるしな。」
「あの絶叫は忘れませんね。」
三津に関しての話題は尽きないと二人は顔を見合わせて笑った。
楽しい思い出なのに,ここに吉田と久坂の笑い声がないのが酷く寂しく思えた。
「また泣いてるの?私の泣き虫が小五郎さんにうつった?」
自分も甘味屋に居た頃や,新選組に身を置いていた時も泣き虫だったもんなぁと懐かしく思う。
「君達の愛が綺麗すぎるから。」
「なんですかそれ。」
愛が綺麗だなんて初めて聞いたと三津は笑う。でも桂は真剣に美しいんだと訴えた。https://community.joomla.org/events/my-events/san-jinha-xiang-shounishitetara-yu-jini-shi-jiangaka.html https://mathewanderson.livedoor.blog/archives/2774962.html
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「互いを思い遣る気持ちが,元々の心が綺麗だと言う事だ。私が汚れ過ぎてるのもあるから余計に胸が痛いよ……。」
桂の脳裏には去り際に“怒らんでやってくれ”と言い残した入江の表情が浮かんでいた。
「玄関であんなんされると流石に困る。他の隊士も気ぃ遣うでしょう。」
「分かっとるわ。ちょっと悪ふざけが過ぎただけや。もうやらんっちゃ。」
入江はお前には説経されたくないと伊藤を一睨みしてからそっぽを向いた。
「結局三津さんとはどうなってるんです?」
「それは私らだけが理解出来る関係や。」
珍しく入江の機嫌が悪い。だからと言って自分が機嫌を取る必要もなく,普段話せない本音でもぶつけようかと思った。
「まぁそりゃそうですけど。策士が策に溺れてるんですか?
藩邸でもちょくちょく隠れて三津さんにちょっかい出しといて本気になったらなす術無しですか。」
すると入江に横目で睨まれた。
『図星か。』
こんなに分かりやすい入江も珍しく,伊藤は面白くなっていた。塾生の頃から飄々として久坂や高杉達とはまた違った感性を持つ男が,こんなにも分かりやすく人間らしくあるのが新鮮で面白い。
「一応木戸さんの密偵してましたから,ある程度は知ってますよ。」
「……別に知られて困る事はしちょらんし。あれはあれで楽しかったからまたやっとるだけやし。」
「あぁなるほどね。その時の楽しさ思い出して寂しさ紛らわしてると。」
そう言えば更に眼光の鋭さが増した。これも図星らしい。
「別に手ぇ出したらいいやないですか。木戸さんも認めとるんやし。」
「それは出来ん……。」
『今の私はあの時の稔麿と同じやな。あの時は小馬鹿にしちょったけど,正攻法やないと三津が傷付くのを稔麿は気にしとったんやな……。』
深い溜息をつく自分を伊藤が信じられないと言った目で見てくるから思わず舌打ちをした。
「好きな人が傷付くんは見たくないやろ?……あぁ,お前はうちのすみを傷付けて捨てとるから何とも思わんか。」
「待って,今その話は狡い。」
思わぬ飛び火に伊藤は急に焦り始めた。
「狡くない。私が三津に手を出せん理由を明確に説明しとるだけや。私は三津を傷付けたくない。
体だけで満たされる間柄と思わせたくない。妻にしたいのは三津だけやと言うのを示したい。」
「ほっ本当に生涯独りのまま三津さんの傍に居るつもりですかっ!?」
「当たり前や。その為に死に物狂いで帰って来た。……まぁ傍から見りゃあ死に損なっての方が正しいんやろうけどな。」
すると伊藤は焦っていた態度を急変させて姿勢を正した。
「死に物狂いで合ってるでしょう。久坂さんが生かそうとしたんでしょ?だったら死に損ないではない。生きる為に戻って来たのだから間違ってない。
それにしても入江さんにここまで言わせる三津さん怖っ!どんだけ影響力持ってるんですか。」
伊藤が真剣な目で生きて帰って来た事を肯定してくれたのを驚いた矢先,三津が怖いと身を震わせるのを見て入江は笑った。お前こそ充分影響を受けてるだろうと声を上げて笑った。
「本当に……今となっちゃあ木戸さんが三津の存在をひた隠しにしたのがすんごい分かる。」
「歩く問題児ですしね。」
「まぁな。」
常に問題のど真ん中に居る三津を二人で喉を鳴らして笑った。
「でも凄いのは間違いないです。」
「そうやな。晋作に頭突きしよるしな。」
「あの絶叫は忘れませんね。」
三津に関しての話題は尽きないと二人は顔を見合わせて笑った。
楽しい思い出なのに,ここに吉田と久坂の笑い声がないのが酷く寂しく思えた。